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<精神分析入門> 11-2.精神病的パーソナリティ [英]psychotic personality 人格が一時的、ないし部分的に精神病水準で機能するパーソナリティのことである。 研究の端緒は、精神分析操作によって、それまでは神経症と診断されていた病者に精神病が顕在化する潜伏精神病と呼ばれる病態であった。又、精神分析療法に対する陰性治療反応の研究から、特殊な自己愛性抵抗の存在が推測されるようになった。それは人格の一部が破壊衝動を中心にして、快・不快原則つまり一次心的過程に従って高度に組織化された、いわゆる病理構造体であることが解明された。これはBION WR(1993)が統合失調症の精神分析を通して解明した、人格の中の精神病部分と呼ばれる人格構造と共通した認識である。一方、KERNBERG O(1996)は人格の全体が精神病水準で機能する精神病的人格構造を想定している。 精神病的パーソナリティには、統合失調症性、統合失調症型、妄想型の人格障害はもちろんのこと、重症神経症、身体化障害なども含まれることになる。つまり、これらは人格の一部が精神病部分によって支配されているという意味で、部分精神病と呼ぶこともできる。 |